夢現な眠り
□7話
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そうして冒険という暇つぶしに出たは良いものの……。
適当に廊下をふらふらしていたら、ここどこか分かんなくなった。テヘッ。
行っても行っても同じような装飾ばっかで、頭がこんがらかるんだもん。
「あれ? なんかこの扉、すごい真っ黒…しかも鉄で出来てる…?」
異様な雰囲気を纏うこの部屋に、何故か惹きつけられて、私の目を離さない。
なんだか不思議なオーラを感じる。
「入ってみようかな……」
無意識に、私は扉の元へ手を伸ばしていた。
触れた途端、ひんやりと体の熱が引き、咄嗟に手を退けてしまった。だが鍵はかかっていなく、重い扉がゆっくり開かれる。
なにがあるのかな…!!!
──と、期待してた私が間違っていた。
「見事になんもないっ」
使用していないテーブルやイス、そしてタンスなどが布に被さっているだけ。
ただ、それだけだ。地味の一言。
「なーんだ、戻ろ──……ん?」
ふと目に留まったもの。
これも大きな布に被さり、中は見えないけど、見た目から推測すると、どうやら絵画みたい。
き、気になる…!
好奇心に負け、私は布を外してしまった。
その中に描かれていたもの、それは──。