夢現な眠り

□7話
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お菓子づくりの一件で、変わったことがある。

「エレンさん、この本面白いですよ」

そう! 私に対しての呼び方が、『君』から『エレンさん』になった。

それと、もう一つ。

いつも粗大ゴミを見るような目で私を見てたのに、今ではそこらへんの小石を見てるような目つきに昇格したのである。

カナト、単純なのね。
まあ、嫌われるよりかは数段マシだな。いくらか生命的に安心できるので。

「オマエ途中でいなくなったのはお菓子づくりかよ……。今度オレ様にもたこ焼き作れよな!!」

まてまて…!
そんなの作らなくても、売ってるやつ買えば美味しいし簡単じゃん。
それにたこ焼き難しそう。

タルトもカナトの力を借りたんだから、私が作ったとはとても言えない…。

「今度、私とも一緒になにか作ろうね」
「うん…!!!」
はい、ユイ様。
是非ともご一緒させてください。

え、態度違う? 気にしたら負けってやつだ。

「あ、勝手にキッチン使ってしまいすみません」
一応レイジにキッチンを使用したと報告を。

「いえ、綺麗に使っていただければ構いませんよ」

レイジはちらっとアヤトを睨む。
なんだアヤト、過去にキッチン汚したりしたのか? ま、いいや。

「暇なんで、お屋敷探検してきまっす」

「…ホントお前自由だな」

おおっ!ずっと黙りさんだったスバルの声が聞けた…! でも呆れられてる。

いや、逆巻の誰かと一緒とか嫌な予感しかしないし、一回屋敷を探検してみたかったんだよね。

広い屋敷の中とか、気になるじゃん?
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