夢現な眠り
□2話
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あっという間に、学校に行く時間になった。アヤトの件もあって興味本位な行動は慎もうと思う。
教室に入ると、妙な緊張感が襲うが気のせいだと信じたい。
ちらっと覗いてたの気付かれたくらいで、なに学校をトラウマの対象にしてんの、私。
まあ、そんなことないように今日も大人しく…って、
あれぇぇぇ!!?
何でアヤトが私の席をじっと見てるわけ!? いつもこの時間はお得意のスリーピータイムじゃなかったでしたっけ!?
不意に目が合って、言葉が喉に詰まるのが分かった。
「私になにか……?」
「いや……」
アヤトは目を逸らして前を向く。変なヤツだ。
私、何もやらかしてないわよね!?
吸血シーン見たのだってバレてないし。……多分。
つかまともに喋った事ないからめっちゃビビるんすけど。
「授業始めるぞー」
なんとなく疑問が残りつつも、これからの授業内容に耳を傾けた──。