Sweet dreams-DGS
□Valentine2021
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*機械技師掌篇の設定
*友人登場
「そういえば、もうすぐバレンタインね」
「そうだね」
「ミレイは愛しの旦那さまに用意したの?」
「えへへ、もちろんもう買ってあるよ!
でもイギリスでは、男性から女性に贈るんですって」
「あら、そうなの!じゃあ旦那さまも用意してるかしら」
「うーん……でもそういうイベントには興味なさそうなタイプだしなぁ、旦那さま。だから私から普通に贈るつもり」
「ミレイはそういうの好きだものね」
「それはそうなんだけどね……一つ悩んでることがあって」
「ん?」
「普通に贈るとは言ったけど、私が用意したのは市販のチョコで手作りじゃないし……普通に渡すのもどうかなぁ、って思っちゃって」
「何言ってんのよ!そういうのは気持ちでしょ?」
「う、うん」
「とにかく気持ちが伝わればいいんだから、どんなチョコだっていいのよ。それより、ミレイなりの方法で渡したら?」
「私なりの……?」
「そう。ミレイが考える、最大限の気持ちの表し方をね」
***
「ねえ、イーノック。今日って何の日か知ってる?」
「今日、2月14日……。あぁ、何かバレンタインって世間は騒いでるね」
「あ、一応知ってるんだ。じゃあイギリスでは男性から女性に贈り物をするってことは?」
「え?初めて知った」
「そ、そうなんだ(笑)でも、日本では逆で……その、女性からチョコレートを贈るの」
「うん」
「だから……はいっ!イーノックに、チョコレート!」
「!!……わざわざ、用意してくれたの?」
「うん。既製品だけど……いつもの、感謝の気持ち。あと……」
「あと?」
「と、とりあえず!よかったら今食べて!」
「わかった」
「どう?」
「うん、美味しい」
「ふふ、よかった。
あ!最後の一個は残しといて?」
「?うん」
「バレンタインには……愛する人に気持ちを伝える日でもあって」
「うん」
「けど、いざ伝えようと思うとやり方がわからなくて……
だから、"直接"気持ちを伝えるね」
「!?」
私はイーノックが最後に残したチョコレートを口にくわえて、
そのままイーノックの口に運んで食べさせた。
「ん、っ……はい、どうかな…?」
「……」
「イーノック?……んっ!?」
そのままチョコを食べるかと思いきや、
今度はイーノックの唇が近付いてきて、キスされたと思うより早く舌が入ってきた。
まだ口内にチョコは残っていたがもうとけきっていて、舌が絡むたびチョコも絡み合う。
「んっ、んぅ……
んんっ……、……っ、ぷはぁ…っ!」
「…ふう、甘いな」
「い、いーのっく……!!」
「ミレイがあまりにも可愛いことするから、つい」
「うう〜……」
「そんな顔をされてもね、先にしてきたのはミレイでしょ」
「で、でも……!イーノックに食べてほしかっただけだもん」
「食べたよ、ミレイと一緒にね」
「っ〜〜〜……!!」
〜Happy Valentine!!〜