カルディア学園

□アリソン、皆と一緒にお留守番
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「あー、いや、アリソンさんはお菓子を出されても嫌いな物は食べないから多分大丈夫だと思う」

「ほっ、よかったぁ」

「それじゃあ行こうか」

「うん!」

「行ましょ」







「此所です」


《ピーンポーン》

《ガチャ―――……》


「んゆ、来た?」

「おぉ!」

「あー……」


アリソンさん、またTシャツと下着だけ……人前に出る時は下も履いて下さいって言ったのに。
リッツさんも何か歓声上げてたし……


「上がって」

「……お邪魔します。ジェラルドさんは?」

「もう仕事行った」

「お邪魔しまーす。アッちゃん、お土産買ってきたよ! 羊羹」

「ん……セシルはいつもの?」

「はい」

「ラピスは水とジュースどっちが良い?」

「ジュース!」

「リッツは水ね」

「この扱いの差。お菓子持ってこなかっただけで水一択とは。
ミネラルウォーター?」

「水道水」

「ジュースにしてちょうだい。飴あげるから」

「むぅ、分かった」


アリソンさんは少し不満そうな顔で次々とコップにジュースを注いでいく。
まぁ、今までアリソンさんが独占していた物を他人に分け与えるのだから仕方ないか。
お菓子を持ってきたとはいえ、自ら進んでラピスにジュースの選択肢を与える辺り随分と進歩したと思う。


「持ってきた」

「ありがとうございます」

「ありがとー♪」

「はい、飴。ちゃっかり自分のコップをデカいのにしてる辺りアリソンらしいわよね」

「いいの、私はいっぱい飲むから。それよりお土産」

「食べるにはまだ少し早い時間ですよ? 10時になったら食べましょう」

「むぅ……分かった」

「アンタ本当にお姉さんしてるわね」

「いえいえ……そういえばジェラルドさんが4人分用意すると言っていましたが」

「ん、これ」


そう言うとアリソンさんは立ち上がってテレビの前……正確にはゲーム置き場へ。


「コントローラー。四つあるから四人でできる」

「あ、二つ買ってくれたんですね」

「わざわざ悪いわね。でも二つ買ったって事は今までは二つだけ?
普通はアンタとセシルとジェラルドで三つじゃないの?」

「私が家に来るのはジェラルドさんが居ない時なので。
まぁ、最近は普通に遊びに来たりもしますが、その時は大体私とアリソンさんでやっていますね。
ジェラルドさんはどちらかと言うと、一人でジックリ考えながら遊ぶゲームがお好きなので」

「ふーん……で、四人で遊べるゲームはあるの?」

「パーティーゲーム」

「上出来! あ、それやる時はあたしとラピスがペアだからね? 戦力比的に」

「あはは……」


まぁ、それは仕方ない。
ラピスはいっつもマイペースでふわふわしてるから、多分ミニゲームで一人負けする。
反射神経の良いリッツさんと組んでも、戦力的にはリッツさんのプラス要素を打ち消すと思う。


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