カルディア学園

□アリソン、セシルと一緒にお留守番
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「では、各自気を付けて帰るように」


終わった。これで今日の授業は終わった。
今日は概ね平和だったと思う。
ハリスさんが女生徒に土下座してたり、ベルガさんとレバンさんが喧嘩してたり、ルルに殴られたジェラルドさんが鼻血を出したり、私がリッツさんにセクハラされたり、その後リッツさんがラピスに連れ去られたりしたけど概ね平和。
だって私が被害に遭ったのは一回だけだから。


「週末はどうしよう……」


土曜は台風が来るとか言ってたし……やっぱり家で過ごそうかな?


「セシルー」

「サラ……どうしたの?」

「銀狼が来てるよー」

「銀狼……ジェラルドさんが?」

「うん、セシルに用だって。
週末デートのお誘い?」

「まさか」


ジェラルドさんはアリソンさん一筋だし、私としてもジェラルドさんと御付き合いするのは二重の意味で御遠慮願いたい。
私にはあの人の狂気に到底耐えられそうにないし、何よりアリソンさんを悲しませたくない。


「ジェラルドさん、こんにちは。鼻はもう大丈夫ですか?」

「血は止まった。くそ、ルルめ……ここ数ヶ月で強くなったな、それなりに」

「アハハ……ルル、以前ジェラルドさんに完敗したのを物凄く悔しがってましたから。
それで、今日は何用ですか?」

「そうだった……セシル、今度の週末空いてるか?」

「週末、ですか? 特に予定はありませんけど……」

「ならば一日だけアリソンの面倒を頼みたいのだが」

「アリソンさんの……ジェラルドさん、お仕事ですか?」

「あぁ、地方に行って向こうで一泊して帰ってくる。
今回も遠出で人が多いのでな。
アリソンを連れて行くのは気が引ける。
かと言って一人で留守番させたら前回と同じだ」

「留守番の件は聞きました。大変でしたね……」

「あぁ、だから俺が帰って来るまでセシルの所で預かって貰いたい」

「私は一向に構いませんが……私の所、とは?
アリソンさんなら住み慣れた家の方が良さそうな気がするのですが……?」

「む、セシルが俺の家で良いのならそれに越した事は無いが」

「はい、私はどちらでも平気なので。
……そういえばジェラルドさん宅にお邪魔するのは初めてですね。
アリソンさんから場所は聞いていますけど」

「そうだったか? まぁ、恐らく一般人でも普通に暮らせる家ではあるハズだ。
では明日は頼んだ。9時には出発予定だからそれまでに来てくれると助かる」

「はい、分かりました。精一杯アリソンさんの御相手をさせて頂きます!」


翌日

ジェラルド宅


「セシル!」

「おはようございます、アリソンさん」

「話しは聞いてるから上がって」

「はい、ではお邪魔します」

「来たかセシル。丁度良い時間だな」

「そうですか、ちょっと早かったかなと思ってましたが」

「多少説明する事もあるからな。
少し早く来た方が良い」


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