カルディア学園

□アリソン、皆と一緒にお留守番
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あぁ、今日も小さなトラブルしか起きなかった。平和平和。


「平和……?」


いけないいけない……最近ドンドン平和のハードルが下がってきている気がする。
これは危険だ。とてもとても危険だ。
気を引き締めないと……


「セシル!」

「ラピス……どうしたの?」

「今度の土日空いてる? 遊ぼ!」

「あー、ごめん。土日は空いてないの。アリソンさん家に泊まるから」

「アッちゃん家に?」

「うん。ジェラルドさんが仕事で居なくなるから。ごめんね?」

「そーなんだぁ……」


……ラピス何か考えてる? もしかして……


「ねね、ボク達もアッちゃん家にお泊まりしてもいい?」


やっぱり……


「なんで……?」

「だって一緒にご飯食べたらもっと仲良くなれるもん。
リッツも一緒に行って大丈夫?」

「いや、それは私の一存じゃ決められないから……この後会うから、分かったらメールするね」

「うん! ありがとー」







「と言う訳なのですが……」

「俺は別に構わないが。そもそも家に居ないからな」

「はぁ……アリソンさんは?」

「セシルは来る?」

「はい、当然」

「……なら、良い」

「そうですか……ありがとうございます。ラピスも喜びますよ」

「ふむ、とするとリッツを含めて計4人か……用意しなければな」

「あ、食材なら今までので十分足りるかと……」

「それじゃない。まぁ、任せておけ」

「はぁ……」

「後、リッツと一緒ならアリソンと好きなだけ外出しても構わん。奴が居れば安全だろう」

「逆に言えば強い人が側に居ないと危険だという事ですよね……」

「念の為だ。だが俺が離れる訳だから一応な」

「はい、分かっていますよ。
それでは土日は宜しくお願いしますね」

「ん、分かった。じゃ、行く」

「今日は何処へ?」

「ゲームセンター。シューティングやる」

「アリソンさん、上手ですよね」

「動体視力が良いからな、アリソンは」

「ジェラルドさんはいつもの野球カードゲームを」

「そうだな、全然勝てんが。現実のスタメンを忠実に再現しているハズなんだが」


……だからじゃないかな? いや、そんな事は口が裂けても言えないけど。






数日後

土曜日 午前8時

噴水公園


「おはようございます」

「集合時間早くない?」

「すみません。アリソンさんを一人で待たせたくはないので……今日はジェラルドさんも早く出ると聞いたので」

「あー、なるほど。まぁ、別に良いわ」

「お土産も買ってきたよ!」

「なにを?」

「羊羹!」

「また渋い物を……」

「昨日バルダさんにアッちゃんの好きな物聞いたら、家に来た時はいつも羊羹を食べる……って言ってたから」

「それって単にバルダん家に羊羹しか無かったからじゃないの?」

「……はぅ!?」


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