小説

□ザッツ ワットリトルボーイズ アーメイドオフ
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『What are little boys made of?
 What are little boys made of?
 What are little boys made of?
 Frogs and snails
 And puppy-dogs' tails,
 That's what little boys are made of.
 What are little girls made of?
 What are little girls made of?
 Sugar and spice
 And all that's nice,
 That's what little girls are made of.』

ふとテレビから流れてきた歌に、料理の手を止めた。
少しくらい離れても問題無いだろうと、エプロンで手を拭きながらリビングに向かう。

そこでふと、首を傾げる。

数分前までテレビの前のソファーに座っていたローリエの姿がない。

ソファーに近付くとその理由がわかった。
ローリエは静かな寝息をたててソファーに横になっていた。

ソファーの前に回り込み手を伸ばしたけれど、気持ちよさそうに寝ていたので諦めた。
ブランケットでも持ってこようと身を翻した瞬間、視界が一変した。

「どないしたん?料理中にキッチン離れるやなんて」

「歌、が」

言って、横目にテレビを見る。

『男の子は何で出来てるの?
 男の子は何で出来てるの?
 カエル カタツムリ
 小犬の尻尾
 そんなこんなで出来てるさ
 女の子は何で出来てるの?
 女の子は何で出来てるの?
 砂糖 スパイス
 素敵な何か
 そんなこんなで出来てるわ』

「大体こんなもんやな。ナーサリーライムやね」

ニコリと笑って私を見下ろす。
もう、男の子なんて年齢でも無いのにひどくその歌詞と被る。

ペロリと頬を舐められた。
驚いて目を見開くと、楽しそうに細められた目とかち合った。

「やっぱり女の子やね。あまい」

ここは流されるべきかしら?
それとも、スパイスを味合わせてあげるべきかしら?

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