アサガオ

□××に境界線はないのだろうけど、私はせめて愛する人としたい。
1ページ/2ページ










「あんたさぁ、機械弄る暇があったら私を弄れよ。」

「何ソレ。」

「ばかやろう、遠回しに誘ってるんだ。」

「自分で言うな。ばか。」

「バカでいい。弄ってくれなくてもいい。代わりにこけし作れ。」

「コケシ?」

「バイブ。大人の玩具。女のマンコにいれるやつ。」

「…はしたない。」

「仕方ないだろ。」

「ジャッポーネの女はもっとお淑やかだと思ってた。」

「大和撫子?夢見るのも良いけど、現実見ろよ。」

「…。」

「無視するな。飴じゃなくて、私のマンコ舐めろ。」

「…。」

「無視するな。モスカじゃなくて、私を触れ。」

「…なんなの。」

「これだけ言っても分からない?」

「欲求不満で我慢の限界が近いことは分かる。」

「プラス、スパナとセックスしたい。」

「…ウチじゃなくても良くない?」

「何言ってんの。私の彼氏はスパナだ。」

「今までの会話振り返ると、あんたもう誰でも良さそう。」

「そりゃーさぁ、セックスなんかよりオナニーの方が気持ちいいよ?自分で調節できるしね。ぶっちゃけセックスでイった事なんかあんまねーし。」

「…じゃあ、一人でやれば。」

「分かってないなー。」

「何が。」

「好きな人に触れてもらいたいって思うのは、変なことか?」

「…。」

「なんていうかなー、セックスでイくのってもうオマケなんだよ。オマケ。」

「どういうこと?」

「好きな人に触ってもらえるだけで幸せなわけ。ていうかさー私すげー淫乱で誰とでも寝るような女に見えるかもしれないけど、結構固いよ?セックスは確かに好き。だけど、それは好きな人との共同作業だから。だから売春で性的欲求満たしたり、欲求不満になったからって友達とヤるなんて無理だね。分かる?」

「それは確かにね。」

「でしょ?前の彼氏だってさ、あ、遠距離だったんだけどね?溜まったからって自分の親友の女に手ぇ出してんの。もーふざけんなって感じ。でさ、こっちが切れて別れ切り出したらなんて言ったと思う?」

「さぁ。」

「「俺も自分が許せない。本当に悪いと思ってる。だからやり直してくれ。」だって。ほんと爆笑しちゃった。何が悪いと思ってるだっつーの。だったら最初からしてんじゃねーよ!」

「何怒ってるの。」

「そりゃ怒りたくもなる!あー思い出したら本当腹立ってきた。呪い殺したいわ。」

「…腐ってもマフィアなんだから、暗殺すれば?」

「そういう問題じゃねー。ま、とにかく私は本当に好きな人としかセックスはしたくないわけ。そりゃ、人間だし性欲は溜まるよ?そんときは自分で処理してるけど、」













「スパナ?」

「ウチもシたくなった。」

「…私、なんかまずった?」

「なんで?」

「スパナ、目が怖い。」

「気にしないで。ただ、今日はもう寝かせないから。」

「寝かせないって…まだ7時だぜ?」

「どうでもいい。」

「スパナ。」

「何。」

「今わたしが愛してるのは、スパナだよ。」

「知ってる。」

「愛してる。」

「ウチも。」















セックスに境界線はないのだろうけど、私はせめて愛する人としたい。




(あんたの口から他の男の話が出るのが許せなかった。)
(大丈夫、それより愛してやるから。)




END.

次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ