銀沖銀高中心短編
□許されない思い
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これが居ても立ってもいられないっていう感情なのか。
晋助を尾行した。
いつもは電車などを使わないのに駅にと向かう。
…車より電車のほうが速いからだろう。
…晋助の表情は穏やかだった。
晋助が誰と会うかなんて一目瞭然だった。
江戸、歌舞伎町。
晋助は迷うことなく目指す。
…万事屋銀ちゃん。
拙者の胸が早鐘を打つように早く、痛くなる。
かんかんと階段を上がる足音、晋助の表情はますます明るく見える。
「…いらっしゃっい、高杉。」
まるでくるのが分かっていたように玄関が開いて笑う白夜叉。
「…銀時。」
晋助はそう言うと白夜叉の胸に飛び込んだ。
かららと玄関が閉まる。
…行ってしまう、行かないで!。
心の中で叫んだ。
…どうして、拙者は長の愛する人を愛してしまったのだろう?。
…いや、拙者だけではない、白夜叉と対時した者はすべて。