銀沖銀高中心短編
□一輪
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川上の笑い方は何かを含んでいるよう。
俺は袂から煙管をだして深く吸い込んだ。
「川上、言いたいことがあるならはっきりいえや。」
ふうっと煙を吐き出す。
「晋助は意外に一途なんだなって感心してたでござる。」
「…それだけか?。」
いつもとはどこか違う川上の笑い方にイライラした。
「てめえ、何を隠してる?。」
俺よりむかつくが高い身長の川上をぎっと睨み付ける。
「隠してる、別に隠しては、ただ…。」
「はっきり「白夜叉、坂田銀時の新しい恋人を知ってるでござるか?。」
その言葉に俺は目を見開いた。
…坂田銀時、俺の生涯ただ一人の。
…けど。
「…はっ、銀時は相変わらずお盛んだなぁ。」
表情も言葉もいつもと変わらない。
ただ、煙管を持つ手が震えていた。