銀沖銀高中心短編
□好きが止まらない
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笑顔なのに俺の瞳には泣いているようにしか見えなかった。
「晋助?。」
「母上がいないって悲しいぐらい俺にも分かる、だから…。」
言いたいことをいい終わる前に俺の背中に暖かい感触。
「ぎ「しばらく後ろ向くなよ。」
じわりと生暖かくなる俺の背中、銀時が泣いているって思った。
俺は銀時が気がすむまで背中を貸してやった。
今日会ったばかりなのに心をこんなに乱される。
銀時が俺は…。
「…ごめんな、着物濡れちゃったな。」
俺は気にするなと首を横に振った。
「母さんに捨てられたのがなんでかわからなくてさ、小さい時はあんなに優しくしてくれたのに。」
小さく呟く銀時に俺は口を開いた。
「わけがあったんじゃないか、どうしても捨てなきゃいけないわけが。」
そう言う俺に銀時は。
「ありがとう。」
そう言って俺をぎゅっと抱き締めた。
…後から気付く、これが初恋。
終わり 後書き