銀沖銀高中心短編
□姫君のバースデー
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みんなからプレゼントを沢山貰ったのは正直意外だった、俺はみんなに疎まれているって思っていたから。
…本音を言うと少し嬉しい、けど俺が欲しいのは。
俺は屯所を出て、ぶらぶらと歩いていく。
今日が誕生日なんですぜぃ!、なのになのに、なんでなんにも…。
例え一億人におめでとうって言われるより俺はあんたのおめでとうが欲しいのに…。
江戸の街を歩いているとまたプレゼントを貰った。
大半は女からで大抵手紙付き、多分、恋文だろう。
歩けば歩くほどプレゼントは沢山になっていく。
「もてもてですね。」
声がして振り返ると。
「…お前。」
「こんにちは、沖田さん。」
万事屋の従業員、志村だった。
俺たちはなんとなく一緒に歩いた。
「…旦那は何してるんでぃ?。」
さりげなく、けど一番聞きたかったことを聞いてみる。