銀沖銀高中心短編
□姫君の誘惑
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何かとつかかってくる鬼の副長はやることなすこと俺と似ている。
だから、好きなタイプもきっと一緒だろう。
「土方さんですかぃ、彼は俺に似てるんでさぁ。」
と言って少し哀しげに笑った。
似ている?、沖田君と副長さんが?。
「似てないと思うけどな、全然。」
「…似てるんでさぁ、でもそれは旦那は知らなくていいことだから。」
俺が知らなくていいこと?、なんかムカついた。
「それは俺に知られたらまずいってこと?、なんで俺達、恋人同士だよね?、隠し事とか傷つくんだけど。」
わざと傷ついた顔をしてみる、沖田くんのバージンは俺が貰ったし、もしかして初恋があいつ!。
俺が悶々と考えていると沖田くんは袋の中から酒を取り出して。
缶ビールを一気に飲み干した。
「お、沖田くん?。」
唖然、俺は往来で缶ビールを次々と飲み干す沖田くんをただ見ていた。