銀沖銀高中心短編
□姫君の誘惑
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でもこうして沖田君とただ手を繋いで歩いているだけでもとても愛しい時間。
それだけかなり沖田君を愛しく思っている。
誰かをこんなに可愛いとか愛しいとか思ったことはない。
…きっと一生沖田君だけだ。
「旦那?、泣いてるんですかぃ?。」
沖田君にそう言われて俺は自らの瞳から涙が零れているのに気付いた。
「泣かないで、俺がずっと旦那の傍にいやすから。」
沖田君はそう優しく目尻に溜まった涙を拭ってくれた。
「沖田君…。」
一人になるのが怖い、そんな気持ちを沖田君は察してくれたの?。
「…ありがとう。」
俺は素直にそう言った。
沖田君と出会わなかったら俺は一生人を愛するなんて気持ちを知らずにいただろう。
沖田君だけは誰にも渡さない、誰にも…。
「…副長さんは沖田君が大好きだよね、いっつも一緒にいるしさ。」