銀沖銀高中心短編
□桜の木の下で逢いましょう
1ページ/5ページ
…なあ、お前は覚えているか?。
『桜の木の下で逢いましょう』
「…はあ。」
この頃、ついてない仕事も私生活も。
仕事はやりたいことをやってはいるがなんとなく楽しくない。
…プライベートはまあ、恋人はいるけどなんか友達以上恋人未満って感じで。
…どうしても学生時代の奴と比べてしまう。
俺はゲイだから恋人はいつも男。
「…はあ。」
深いため息をついて空を見上げると。
「…桜か。」
見上げた先には立派な桜の木。
「…綺麗だな、満開だ。」
落ちてる桜の花びらを一枚手の平に乗せる。
『毎年、この季節に一緒に桜を見にこような!。』
きらきら笑いながらそう言ったのは学生時代の俺の大切な人。
…愛してたんだあいつを。
…なんかセンチになった俺はコンビニで酒とつまみを買い、昔よく行った場所にと歩いた。
…桜はあの頃と同じでとても綺麗。