銀沖銀高中心短編
□今宵月が綺麗な場所で
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戦いは泥沼化していた。
『今宵月が綺麗に見える場所で』
「疲れた。」
切っても切っても敵は減らない、減らないどころか増えていく。
…きりがない。
周りを見回すと皆、疲れていた。
…仲間の数も減っていた。
「銀時。」
ふと見上げると高杉が見下ろしていた。
「晋ちゃん。」
隣に座り、高杉も疲れたのか肩にもたれかかり俺に甘えた。
「…何、晋ちゃん珍しいね。」
くすりと笑って俺は晋ちゃんの頭を撫でた。
…気持ちいい。
晋ちゃんの髪は相変わらずさらさらしていて触り心地がいい。
「…俺も。」
晋ちゃんも俺の頭をがしがしと撫でた。
「痛い、痛いよ、晋ちゃん!。」
俺はそういいながらも嬉しくて晋ちゃんを抱きしめた。
「ぎ、銀時!。」
皆が見ているから離せって晋ちゃんはぽかぽか殴った。
「やーだよ、離さない。」