銀沖銀高中心短編
□逢瀬
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俺は降り続ける雨をただ眺めていた…。
『逢瀬』
窓の外は土砂降り、万事屋の至る所から雨漏りがひどい。
「よく降りますね、今日は七夕なのに。」
「七夕って何アルか?。」
神楽が新八に興味津々って顔で聞いている。
「七夕っていうのは古くからの民話だよ、織姫と彦星がこの日だけ会えるっていうね。」
…織姫と彦星か、そう、まるで…。
「一年に一度しか逢えないなんてそれはもう恋人ではないアルな。」
神楽の言葉が俺の心を抉る。
「まあ、民話だからロマンチックだけど、実際には一年に一度しか逢えないなんておかしいよね、だったら別れたほうがすっきりするし。」
…たく、ガキどもは俺のガラスのハートは粉々だよ。
俺は立ち上がり玄関にと歩きだした。
「銀さん、どこいくんですか、外はあ「織姫さんにあってくらぁ。」