銀沖銀高中心短編
□姫君の恋心
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俺のまわりは黒、黒、黒に囲まれている。
漆黒の隊服に身を包んで黒い欲望の中にいると言ってもいい。
黒でなければ赤、血の色。
黒い隊服はいつも赤に汚されている。
今日も黒と赤に埋もれる一日が始まる。
俺は限りなくだれていた、刀を振り回して暴れ回るのは好きだ、バズーカーをブッパなすのは好きだ。
でも、元来真面目でない俺は巡回という職務は好きではない。
平和なんて…。
俺は少しの巡回で飽きてしまって駄菓子屋に入り、駄菓子を仕入れていつものサボりの場所に向かう。
「……。」
ちっ、先客がいやがった。
いつも俺が寝転んでいるベンチに男が先に寝ていた。
別に他にベンチが開いていないわけではない、けど、なんとなくこの場所がいいのだ。
なんか、ガキくさいねぃ。
寝ている男は頭にジャンプを乗せているためにどんな奴だか分からない。