Silver Soul+
□キミと見た初雪
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「…なんてーか、お前も親父だよな」
「ん?何?」
そんな顔。まるで父親ではないかと思う土方ではあったが、ボソリと呟いた声は聞こえなくてよかったと思う。
「いんや、なんでもねェ」
ん?と首を傾けるものの、さほど気にする風もなく、また窓の外の雪を眺めやる。
舞い降りる雪は止む事なく、静かに町を白く染め上げていく。
元は同じ水なのにどうしてだろう。
雪は雨よりもずっとゆっくりで
ずっと綺麗だ。
「明日は煩ェんだろうなー」
やれ雪合戦やら雪だるまやかまくら作り。特に入ってる仕事もないから、一日中子供達の相手になるんだろう。
やることが山積みだ。
けれど、それはそれで悪くない。
そんな風に銀時は考える。
「父親さながらだな」
少し苦笑しながら土方は、今度は聞こえるようにそう言った。
「あ?あぁ…まァ、ね。そんなモンなんだろーよ」
アイツらにとってみればさ。
と言う銀時の顔がやっぱり嬉しそうだったものだから。
土方は「そうか」とだけ言って、隣で雪に見入る銀時の横顔を盗み見た。
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