Silver Soul+
□屋根から見上げた空
2ページ/7ページ
だが逆に、昔とは違う不安が俺を支配し始める。
―…また失ったら、どうする?
また誰かが傷付いたら?
裏切られたら?
ガキ共が居なくなったら?
――――アイツが死んだら?
………………
「何考えちゃってんの俺…」
バカだな、と俺は苦笑する。
空はいつの間にか夜の色をしていた。
瞬く星はいつもより近くに見えて、掴めるんじゃないかと思う。
「……」
手を伸ばしかけて途中で止めた。
行き場を失った手が、突然吹いた少しだけ強い風に嬲られる。
酷く自分が孤独に思えた。
.