Silver Soul+

□俺がミントンをやめられない理由
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「そういや今日って、山崎の誕生日じゃね?」




誰かの声がきっかけだった。



二月六日の今日も、昼を過ぎて太陽が少しだけ西へ傾きだした頃。

やっと俺が今日誕生日であるという事実が屯所内の隊士達に伝わりだした。


いや遅いだろと思いもしたが、それから真選組の皆が俺を見かける度におめでとうやらの言葉を投げかけてくれた。



しかも近藤さんからは頭をわしわしと撫でられた。

「お前も大きくなったもんだ」


そう言って笑顔で俺を見てくれたこの人は、やっぱりあったかい人だと思う。






「あ、じゃあ俺、お妙さんに会いに行ってくるな!」


ストーカーなのは置いといて。
その後には沖田隊長から、既に多くの釘が深く刺さり原型を留めていないワラ人形を何故か頂いた。

後ろに書いてある名前が土方だなんて俺は知らない。
断じて知らない。

つーかいらないだけだろコレ。
いらねーよ俺も。

「喜びなせェ」

そういって沖田隊長は部屋へと消えた。


「…」

どこの世界に誕生日にワラ人形貰って喜ぶ野郎が居るんだよ。
アンタぐらいだろ。

しかもそのワラ人形に自分の想い人の名前が書いてあったなんてもうイジメの範囲だと俺は素直に思えた。



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