Sakaeguti*shinooka
□白い月
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あまりに西日が強くって
君が赤く燃え立つような光りに染め上げられていたから
僕は君に告白しました
まるで夢をみているように
「好きです」
君は重いアイスクーラーを抱えたまま、僕の顔を不思議そうにみつめ
困ったように微笑んだから
「ずっと好きでした」
いまさら身体が震えてきて、逃げ出したくて
でも僕はそう繰り返したんだ
ありがとう
君はそういった
ありがとう、じゃわからないよ
「あのさ、それって」
付き合ってくれるんですか
こく
と、うなずいてから
彼女はようやく笑った
家に帰ってから、習慣で風呂に入って、自分の部屋でパジャマに着替えて転がった。天井や窓に視線を走らせる。窓の外には明々とした月が、静かに輝いていた。
彼女ができました
彼女ができました
「オレ…」
篠岡のこと大切にして大切にして大切にして
ちゃんとできるかな
頑張らなくちゃ
両手をかざしてみつめてみる
この手で彼女の手を握っても、嫌がられない、んだよ、ね?
そっとつかみますから…
……てぇ?!
「嘘、脈があがった?!」
なにしてんだ、心臓が痛い、バコバコしてる。そんな待ってくれよ!
「どうしよう…」
ああ、まずいなぁ、なんだよこれ
こんなんじゃ、明日会ったらどうなっちゃうんだ
頭のなかは彼女の姿が入れ代わり立ち代わり
ジャージで走ってる姿
おにぎり配ってる姿
監督と並んでいる姿
自転車で走っていく姿
ときおり校内でみかける、友達といる姿
そんな幻灯みたいな彼女の記憶の波をみつめていれば、時計は朝の3時
あと一時間と少ししか眠れない…!
窓の外では月が白く、地平線に向かって流れている
朝がくる
君が僕の人生にきてくれた
初めての朝
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えーと、一応サカチヨ取り扱いのサイトなので、フト思いつたイメージから短文書き上げました。
栄口がぐるぐるしてる。
彼氏彼女になっても他の部員達には出来るかぎり内緒でいるのが可愛いかなぁと。おにぎり配るときでも千代ちゃんはなるべくさりげなく渡して、いやいっそ意識しすぎて栄口にだけそっけなく渡しちゃって逆にみんなから注目されたり・笑
読んでくださりありがとうございました!