□jealousy
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 今の気持ちを簡単に表すなら、まさに。

 イライラ。


 なんなの?コレ。

 いやもうホントに……




 殴り飛ばしたいわ。












jealousy












 硝子テーブルを挟んだ向かい側のソファーでユーリとアッシュが楽しそうに雑誌を読んでいる。
 雑誌の中の写真を指差しては顔を合わせて笑い合いながら。

 時々ぼくへ視線が注がれるがすぐに雑誌へ視線を落として、また笑い合う。


 かれこれ、30分くらい。

 そんな光景にイライラしてるぼくは、2人の声をシャットアウトするようにヘッドフォンを着けて、大音量で音楽を聴いている。


 だって、2人が楽しそうに話してて、なんか疎外感感じちゃってるし。
 でも、変な意地を張っちゃってる為リビングから出ていくことはできないし。

 言っておくけど、さっきから捲ってる本のタイトルなんて忘れた。
 ついでに、内容も皆無。

 読んでませんからね、全く。

 ただ機械のように、一定のリズムでページを捲っているだけ。
 そのスピードは明らかに、早い。



 あれ?ホントにこれ何の本だっけ?
 あー…なんか、余計イライラしてきた。

 つーか、マジでイライラする。


 何コレ。



 一段と早くなったスピードになんて気付かない。



 イライラ。 イライラ。



 この言葉ステキじゃない?
 今のぼくの気持ちを的確に表現してると思うんだよね。

 イライラ。



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