恋すてふ
□嫉
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「ロイド!」
「ルーク!どうしたんだ?」
「あのな、ちょっと話あるんだけど‥」
ロイド・アーヴィング。
その少年は本当に自然な形で人々の懐に入り込んでくる。
温かい言葉に、聖母のような笑み。
存在を否定され続けたあの子には、まるで神のような存在だったのだ。
彼を赦し、愛し続ける存在は常に自分でありたかった。
私が出来ないことを、いとも簡単にやってのける少年。
ルークに初めて心を許せる友人が出来る。
それはとても喜ばしいことだけれど。
ルークがロイドに笑いかければかけるほど、言いようのない怒りがこみ上げた。
その甘ったるく、脆い関係を踏みにじってやりたい。