小説

□ヒカリノソラ
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Fourth story:Holiday Part.1


珍しく、あたしは1週間に5回学校イッタ。


平均したら、2.5回のあたしが。


笑っちゃう、なんで?


もしかして、学校行くのが楽しいとか?




センセイも、周りの子も、なんか愛想尽きて話もして来なくなったし、




別に、相手にして欲しい訳じゃない・・・


変わらないのは、ガンバッテ朝っぱら走る運動部、


楽器のロングトーンをし始めるブラスバンド部


・・ってな具合に始まるオメデタイ『朝』だけだった


そんな1週間も今日で終わり、今日は土曜日


『ゆとり教育』の波に晒されている者は、今日は休み


別に嬉しくない、つまらない、一人で家に居るだけ、誰かと居るのも嫌だけど、


でも独りでいるのは・・・、楽


何時に起きても構わないし、自分の勝手にしていい






・・・でも、なんか、哀しい、


何でだ・・・、分からない・・


考えるのもメンドクサイ、やめよ



「今日は・・・なにしよ」





今頃、あと2年したら受験、その為に“ナイシン稼ぎ”ってのをやってる子は、塾とか行ってんだろうな、



“マジメなユウトウセイ”とかいうレッテルを背負ってる子らは、今勉強してるのに、あたしは何してる


この日本の学力低下は『ゆとり教育』が悪いって言う、


違う、あたしみたいな奴が居るから、下がってくるんだ


なんでかって?、この世キチガイ的、狂気的頭いい奴と無学愚かな奴が大半、その間が少ない


結論、キチガイ的、狂気的頭いい奴の事を無学愚かな奴が足引っ張ってる、


だから、学力低下。


皆満遍なく普通な頭をしてる奴らが少ない・・どうせ塾行って頭よくしてる、その気になってるだけでしょ?


家で独学に勉強してる奴らが何人いる?


自分で勉強しろよって感じ、








くだらない!!!










学力社会、なんてクダラナイ!!


いつか、そんなものがゴミになる時代が来るさ、




そんなこと言ってるあたしは、負け犬かな・・、それでもいい


あたしはどうせ、無学愚かな学生、あたしが足引っ張ってるんだよ、悪かったな、ニホン。




でも勉強嫌いなんだ、悪いな




「・・・・つまらない。」


結局この言葉。


本当にツマラナイ、何かないものか。


センセイから出された宿題もメンドくさい。


こういう時にやるものなのか、でもやりたくない


出かけようか、何処へ?


何か、何もかも嫌になってきた・・・“寝よう”




そいえば、学校サボってやってたことは寝ることだったな、






夢の中は、美しき楽園、自分の思い通りの世界






そんな世界に行ってみたい、




別に白馬の王子様を待つ愚かな姫様でも、ピーター・パンにメルヘンあるネバーランドへ連れてってもらいたい訳でもなんでもない、






ただ・・・ツマラナイ世界に居るよりかは楽しい世界にいたい


こんな穢れた世界の中でいくつ綺麗な光が見える?


見える人に教えて欲しい、何処が美しいか、何処で見えるのか




家じゃ、あたし独りでただ・・・、つまらないだけ、






ふと、あたしは横を見た・・







鏡が、現実を映すかのように、あたしをまんま映してた、








床に体育座りして、オレンジの髪を垂らしてる灰色のスウェット姿のあたしは、とても醜く見えた―・・・・








別に、あたしは綺麗じゃなくていいんだけど、




只、誰かに見て欲しくて、誰かに存在を表せたら・・






「こんなあたしを見てくれる人って・・、居るのかな、


いつもは強がって、本心の言えぬあたしを、見てくれる人って、


今じゃ、絶望しちゃってるし、こんな姿、空とかには、見せらんないな・・」




―空・・・




何となく、その名を呟いた、




空なら、あたしを救ってくれるかな、


でも、空も周りの人と同じだったら、な










―ピーンポーン






朝っぱらから、チャイムが鳴った、誰だよ






文句を言いながら、あたしは開けた、




ドアの向こうには、見慣れた子が立ってった


黒い髪の毛をツインテールにして、服は白のヒラヒラロングスカート、茶色の春ものコートからは緑と青のキャミソールが見えた、


いかにも女の子らしい格好、


「希望ちゃん!!!、おはよう、朝からごめんね」




―空だった、




「ねぇ、希望ちゃん、今日用事あるかな?」


「・・・、ないけど」


「ねぇ!!!、ちょっと、付き合ってくれないかな?」


「・・別に」


「ホント?やった!」




開けて早々、話がマラソンランナーみたいに早く終わってしまった


こんな子、居るのか、知り合って数週間って感じでいきなり、押しかけてきたりする子、


現にここにいるから、そうなんだろうけど、




「・・・待ってて、着替えてくる」


「うん!!」


朝から、そのハイテンションな返事をやめてくれ、疲れる・・


あたしは面倒臭そうに部屋に入り、適当にクローゼットから服を取り出した


袖だけが、黒と赤のボーダーの袖の長い、白い中に黒い髑髏が描かれた、なんて言うのか分からんが、普通のアレ。


それと黒のズボン、スウェットにちょっと近いけど違う、奴


服も説明できないほどの国語能力のなさに、ちょっと嘆く、


英語より日本語は必要、日常で使うから、普通の人は出来るはずなのに




耳には銀の十字架のピアスをしてあたしは、スニーカーを履いて出た、


「お待たせ」


「希望ちゃんカッコイイ!!、趣味いいね!!」


テンション高くて、疲れる、


ついていけない、こんな太陽の光をそのまんまあたしにぶつけたような、眩しい光に、






「・・っで、何処へ行けばいいの?」






「内緒!!!」






そう言われ、あたしは“はぁ?”って言いそうな顔をしてたら、


空は強引に“いいから、いいから”ってな顔をしながらあたしを引っ張っていった




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