Short Story

□本日快晴
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「ノワァァァァァァァァァァァァァァァァァル!!」
『ぐわっ!』



 もふっ、と音を立ててノワールのふわふわの毛並みに顔を埋めた。温かい上になんだか太陽の臭いがする。干したての布団を思い出して、少しだけ眠くなった。



『このっ』
「ぎゃあっ」



 仕返し、とばかりにノワールが乗っかってくる。重いよ!とノワールを軽く叩いたらふははと悪人ぽく笑われた。



『ノワール様に勝てると思ってんのかっ』
「おもいーおもいー!わかったからどいてってばああああ」
『ふははははは』



 疲れたからばたばたと動かしていた足から力を抜いて、ノワールの下から辺りを見回した。
 ロジックとシャムーは日向ぼっこをしていて、トレイルとカルアは水浴び、ビノは一人で木の実を食べている。



「(よし)」
『なんだぁ?もう降参かぁ?』
「ビノー!助けてぇぇぇ!!!!」
『はっ?』



 ありったけの大声で叫んだら、声に気付いたビノが振り返りざまに雷をノワールにかましてくれた。多少焦げ臭いノワールの下から退いて、ノワールを見下ろす。



「ふふん、私に勝とうなんて一万…もとい十万ボルト並みに早いのよ!」
『い…いみ、わかんね…』



 力尽きたようにぱたりと倒れたノワールを見てから、空を見上げた。



今日も快晴です
(…雷って普通は命中70じゃなかったか)(何言ってるの、ボクの雷は雨乞いの時並みだよ)((理不尽だ!))



090525 aruku


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