ごめんね、なんて聞きたくなかったのに。それでも、優しい…それでいてずるい貴方は、ずっと謝るんでしょう?そんな言葉で私を解放したつもりになって、自分が責任感から解放されてるんでしょう?
「ごめん」
「もう、いいから」
赦した気になって笑うことがどれだけ辛いことか、貴方は知ってるの?
ねぇ、だから。
「──ごめん」
謝らないでって言ってるのに。もううんざりなの。どれだけ私に現実を押し付ければ、気が済むの?ズタズタに引き裂かれそうな──或いは、もう引き裂かれてしまった──私は、貴方から離れたくないのに。私が貴方から離れない限り、貴方は謝り続ける。
「(本当にバカだわ)」
最後まで優しくするなんて。突き放すなら、最初から酷いことを言ってくれればいいのに。そうすれば、貴方と別れてから、めいっぱい愚痴を漏らせるのに。フラレた私が泣けないなんて、いったいどういうこと?
「サヨナラ」
(貴方のその優しさが私を傷つけるのよ)
(なんて)
(ドラマみたいな言葉)
20081223 aruku