麗しき幻想曲
□04.5 “光”の再来
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4.5 “光”の再来
『レゴラス。森で拾い物をしてきたそうだな』
オーク退治から帰ってきて第一声がこれです
か?
レゴラスは館に帰ってきた後、森で倒れていた少女を介抱するよう侍女たちに言いつけ、すぐに館の主であり、父親であるスランドゥイルに呼び出された。
『この闇の森に倒れていたとな・・。この森は今や危険な森でしかない。一体何を考えて足を踏み入れたのやら』
『父上、彼女は見慣れぬ服装をしていました。そして、オークの刃で肩を・・・』
『わかっている。少なくとも、この館に張り巡らされた結界を超えられたのだ。闇の力が入ってきたのならば私が気づかないはずがない』
それにしても不思議な少女だ・・・。そう呟く。
『まぁ、良い。目覚めたならば私のところに連れてこい』
そう言い残した後スランドゥイルは奥の自室へと消えた。
わかりました・・。そういいながらも彼は思案し続ける。謎の少女。彼女は一体何者なのかを。