たんぺんしゅう

□私と君
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「んぅ……ぅん〜…ん…」


先程から横でうめき声をあげる、立海テニス部部長、幸村精市。
額には濡れタオル、白い肌は赤く染まって苦しげに何度も何度も、寝返りをうっている。
苦難の表情に荒い吐息は、いつも凛としている幸村くんからは想像できない。
私はそんな幸村くんを看病している。

私が幸村くんを看病している理由、保健委員の私が授業中に気分が悪くなった幸村くんを保健室に連れていって、保健医のいない保健ベッドに彼を寝かせ授業に戻ろうとすると、腕を掴まれた。とっても熱い手の平だった。
うっすら目を開き私を見つめた。

「行かないで…」


幸村くんに恋心を抱く私は断る事も出来ず、保健医もいないので保健室に残りました。
そして今に至るわけです。
保健室に着くなりすぐに発熱した。


「幸村くん、大丈夫?」


保健医も戻らないこの保健室、私の冷たい手を握り続ける幸村くんに私は動く事を許されないみたいです。






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