過去の拍手お礼小説

拍手お礼小説16
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最初は一人を受け入れるのがやっとだった蕾も、回数を重ねるうちに二人同時で責められても耐えられるようになった。
しかし、さすがに激しく責め抜かれる時は、その痛みで起き上がることも出来ず、榛名の家に泊まる日も少なくはなかった。
今日だって本当は泊まりたかった。歩く度にズキズキと痛む。
けれど5月のGWの合宿で会って以来だった叶が明日から2日間三橋の家に泊まりに来るのだ。

電話で、大宮駅まで車で迎えに行くと約束してしまった以上、榛名の家に泊まってられない。

三橋は違和感の残る下半身を奮い立たせ、ぴょこぴょことヒヨコが歩くような足取りで洗面所まで歩いていった。
すると、ちょうど阿部が洗面所から出てきた。


「明日、叶が泊まりに来るって話本当なのか?」

榛名との会話を聞いていたのか、阿部は三橋の顔を覗き込みながら聞いた。
ボクサーパンツ一枚に、タオルが肩からさげられただけの姿に三橋はどこを見たらいいのか分からずしどろもどろで答えた。

「うん…明日から2日間…」
視線をキョロキョロとさせ、顔を真っ赤にさせる三橋に阿部は可笑しくなってしまう。
ついさっきまで、裸を見るより恥ずかしい行為を散々したくせに、何時まで経っても慣れないその姿がたまらなく愛しく感じる。

「じゃ…送ってやるよ」

阿部は三橋の唇に軽くキスをすると榛名の待つ寝室に消えていった。



翌日、叶を大宮駅まで迎えに行った三橋と母親は、時間通りに待っていた叶とその母親を後部座席に乗せると、自宅に向かった。

久しぶりの再開に照れてしまう二人はこれと言って何も話さないまま車は 走り続けた。

息子たちを自宅に残し二人の母親は温泉にいくと言い残しウキウキした足取りでで再び車で出掛けて行った。帰ってくるのは2日後らしい。

残された二人は母親たちの置いていったお金でピザを頼み、お互いのことについて少しずつ話始めた。

「さすかにピザ二枚は多すぎたかな?」

三切れほど残ったピザを見て叶は三橋に言った。

「多く…ない…全部食べれる…」

三橋は自分のそばにピザを引き寄せると大きな口で頬張った。

「誰も取らないって…」

叶は夢中で食べる三橋を見て、クスリと笑った。

するとその時、玄関のチャイムが鳴った。

「誰か来たみたいだな」

叶はチャイムの聞こえた方をチラリと見てから三橋に視線を移した。
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