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□内緒の特訓
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もうすぐ憂鬱な試験が始まる。
田島と三橋と泉の三人は学校の近くにあるコンビニでアイスを買ってそれを食べながら歩いた。
部活のない放課後は久々でウキウキする反面、胸に黒い靄がかかったように、沈んでいく。
「なんでテストなんてあるんだろうな!!」
田島はすっかり胃袋にアイスをしまい残った棒を少し離れたゴミ箱へ投げた。棒はくるくると回りながら吸い込まれるようにしてゴミ箱に入った。
田島はちょっと得意気な顔で二人を見た。
三橋はそんな田島をキラキラとした尊敬の目で見つめている。
単純でいいよな…。
泉は三橋の手に握られてい棒と自分の分をまとめて捨てに行くとまた歩き出した。
空は三人の心情を嘲笑うかのように雲一つない青空が果てしなく続いていた。