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彼氏と一緒に
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「お前ら部室で何してたんだよ!!」

バンッ!!
阿部がロッカーを激しく叩きながら叫んだ。怒られている三橋と泉は華奢な肩を震わせながら必死に言い訳を考えたが、何一つ思いつかなかった。ただ花井と先に帰って行った田島を酷く恨んだ。こうなったのも全て田島が言い出したことなのに…。

「うッ…ん…あ…べくん…ッ…ごめんなさい…ヒックッ」
三橋は泣きながら謝ってる。目を真っ赤にしてポロポロと涙を流す三橋の姿にその場にいた、阿部、泉、浜田は生ツバを飲み込んだ。大きな目、長いまつげ…。阿部が夢中になるのがよくわかる。

「田島が三橋のキスマークを見て、オレも付けてみたいとか言ったのが発端で…」
泉はなんとか説明したが阿部も浜田も疑いの目を向けてくる。

「だいだい、あんな体中にキスマークつけてたらみんな気になるだろ。阿部は三橋のこと信用しなさすぎだよ」

この言葉に阿部の怒りは頂点に達した。
阿部にとって三橋は大切で愛してやまない存在なのだ。泉や田島ごときに触らせていいものじゃない。

「お前…」

阿部が泉に反論しようとしたその時、阿部の隣で成り行きを見ていた浜田が口を開いた。
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