メイン

新婚さんいらっしゃい1−アベミハ編−
1ページ/9ページ

今日は、阿部くんの家に泊まりに行く日です。阿部くんは3時に来いって言ってたから、あと30分くらいで会えます。とっても楽しみです。
この日の為にお母さんから料理を教えてもらいました。肉じゃがとキンピラゴボウとお味噌汁です。阿部くんはおいしいと、言ってくれるでしょうか?

ピーンポーン

阿部くんの家のチャイムを鳴らしました。
すぐに阿部くんが出てきました。やっぱりカッコイイです。素敵です。

「入れよ。今、親達、旅行行っていないから、気使わなくていいから」

今から二人きりです。なんか緊張してきた。阿部くんに案内されてリビングに向かう。

「阿部…くん。俺…今日一日、奥さんをや…ります。だから阿部…くんは 俺の旦那さんをやって…下さい」

なんだか、プロポーズみたいになっちゃった。
うひっ。
「おい、恥ずかしいこと言うなよ。照れるだろ」
あっ…。阿部くんを怒らせちゃったかも…。男が奥さんなんて、気持ち悪いよね…。
「おい!!泣くなって!!」
阿部くんに言われても、涙は中々止まらない。うざいって思われちゃうよ…。
「ヒック…ヒック…ふッ…」
阿部くんはどこからかテイッシュを持って来てくれて、俺の涙を拭いてくれた。
ようやく涙の止まった俺は、スーパーで買ってきた食材をテーブルに並べた。
「何?お前が作ってくれるの?」
コクコク。
俺は頷いた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ