捧げ物
□桃色クレパス
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−沖side−
好きで好きでたまらない人がいます。一晩中その人のことを考えてしまいます。
その人から好きだと言われた時、死んでもいいと思いました。
あの時はキスをしたり、抱き合ったりしなくても、好きな人の傍にいられるだけで満足出来ると思いました。
だけど、俺は欲張りだから、気持ちだけじゃ満足出来なくて、手を繋いで欲しい。キスして欲しい。抱いて欲しい。と思うようになりました。
率直に言うと、西広はあの日以来、キスもしてくれないし、抱いてもくれないのです。
初めて西広とセックスした時、西広は俺を諦めさせる為に俺のことを酷く扱った。突然呼び出されたり、縛られて痛いこととかされた。
だけど、心の中では幸せだった。だって西広に抱いてもらえる日が来るなんて想像もつかなかったから。
だから、例え酷い扱いでも俺は幸せだった。
だけどもう、抱いてくれない。二人で出かけても手も繋いでくれないし、キスもしてくるない。一言何か言ってやろうと思ったけど、怖くて何も聞けない。
嫌われちゃったのかも…。
俺にあきたとか?