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□拍手お礼小説3
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拍手お礼小説第三弾
利×準
「なぁ、ガラナチョコって知ってっか?」
慎吾さんが唐突に訊いてきた。 俺と和さんは、着替える手を止めて慎吾さんの顔を見た。
部室には、俺と和さんと慎吾さんと、あと、監督に呼ばれてる準さんしかいなかった。
ホントは迅と一緒に帰るつもりだったんだけど、あいつ急いでるからって、先に帰りやがった。
ムカつく!!
でも、準さんと帰れるからまぁ、ラッキーかな?
準さんていつもパッと着替えて先に帰っちゃうんだよね。
俺が準さんのこと考えていたら、部室のドアが開いて、準さんが戻ってきた。
「あっ、準さん、ガラナチョコって知ってますか?」
俺は、何とか準さんと話がしたくて、慎吾さんからふられた話を準さんにした。
「なんか、雑誌とかに載ってた気がするけど…」
準さんは、首をかしげながら、考えているみたいだ。その姿が超可愛い!!てか、美人!! 腰とか超細いし、髪の毛サラサラだし、そこらへんの女より絶対美人だね!!
俺がニコニコと準さんを見つめていたら、和さんが横から入ってきた。
「ガラナチョコって、媚薬みたいな成分が入ってるチョコのことだろ?」
媚薬ってHな気分になるっていう薬だよね?
俺と準さんは顔を見合わせた。
「そうそう。でさ、知り合いがくれるっつーからもらってきた」
って言いながら、慎吾さんは机の上に4つのチョコレートを置いた。
見た目は至って普通。どこにでも売ってそう。
ホントにこれがガラナチョコなの?慎吾さん騙されてない?
「食ってみよーぜ」
慎吾さんは突っ立っている俺たちに言った。
「食べても平気なのか?食あたりとか起こさないか?」
和さんてば超慎重!!
まぁ和さんらしいんだけどね。
俺は食べてみたい!!
死ぬわけじゃないんだからさ。
「俺食べてみたい!!」
俺が慎吾さんに言ったら、慎吾さんは「はい」と言って一つ取って俺の手のひらに乗せた。
「いただきま〜す」
俺は包み紙を破くと、ココアパウダーがかかった、四角いチョコを口の中に入れた。
甘い香りが口いっぱいに広がっていく。
「これ、普通においしいですね」
俺が言ったら、慎吾さんはがっかりしたような顔をした。
「ムラムラしたりとかない?」
「ないですよ」
ホントになんも変わんない。ムラムラなんてしないし、Hな気分にもならない。
ちょっと残念だけどはじめから期待してなかったしね。