過去の拍手お礼小説

拍手お礼小説11
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「榛名〜あけましておめでとう!!」

秋丸は不機嫌そうな顔で玄関を開けた榛名に向かって新年の挨拶をした。

しかし、榛名は嫌なものでも見るかのように、秋丸を一瞥すると、仕方なく部屋に通した。

「あれ、おじさんとおばさんは?」

冷蔵庫から出したコーラをコップに注いでいる榛名の背中に向かって秋丸は訊いた。

「言わなかったっけ?みんな旅行行ってて四日まで帰って来ねぇんだよ」

秋丸は知っていたが念のために訊いた。

そして、心の中でほくそ笑んだ。

二人でコーラを持って、榛名の部屋に行って、適当にゲームをしたりと時間を潰した。

「ションベン行ってくる」

榛名はそう言って、部屋を出ていった。
秋丸は待ってましたとばかりにポケットの中から白い錠剤を取り出して、榛名の飲んでいたコーラの中に入れた。
錠剤は泡を出して、一瞬で溶けた。
味が変わらないか不安だったが、確かめるわけにもいかず、ドキドキしながら榛名を待った。

少しして榛名が戻ってきた。何も知らない榛名は、残っていたコーラを一気に体内に流し込んだ。

しかし、榛名の表情は何も変わっていない。

あれ?
おかしいな…。

「榛名…?」

名前を読んでみた。すると、榛名はバタンとそのまま倒れてしまった。



「おはよう」

榛名が目を覚ましたのは、自分のベッドの上だった。しかし、何時もと違う。

身体が動かない!!

意識もなぜだかはっきりしない。
薄い靄がかかっているようで、視界もぐるぐると渦を巻いているようで歪んで見える。

「あき…ま…る?」

一緒にいた友人を探すと、秋丸は笑いながら隣に立っていた。

「なかなか目を覚まさないから心配したよ。」

どういうことだろう?

今の状況が理解できていない榛名は、不適に笑う秋丸を見つめただけで何も言えなかった。

「そろそろ効いてきたかな?」

秋丸は、榛名の股間をスボンの上から触った。

「おい!!何す…んだょ…」

榛名が叫ぼうとすると、秋丸が右手にハサミを持っていた。

そして、無言のまま榛名の着ていたトレーナーを真ん中から切っていく。

「おい!!秋丸!!何考えてんだよ!?」

榛名は身体をよじって抵抗しようとしたが、両手はベッドベッドにまとめてくくりつけられ、両足は左右に大きく開いたまま固定されていた。

「おい!!ぶっ殺すぞ!!離せよ!!」

榛名は腰を上下に動かして抵抗したが、ベッドがギシギシなるだけでどうにもならなかった。

「ねぇ、榛名。そんなに動いたら服と一緒に肌も切れちゃうよ?こんな風に…」

シュッ!!

秋丸はハサミを振り上げて、榛名の胸を切り付けた。
「痛っ!!」

榛名の胸には一本の赤い傷が付き、血が滲んでいる。
それを秋丸は何も言わずに舌で舐めとった。
そのヒリヒリする痛みに眉をひそめた榛名だったが、それよりも気でも狂ったのかのような行動にどうしていいのか分からない。

「榛名の血…美味しいね…」
榛名の戸惑いとは別に、秋丸は嬉しそうに言った。
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