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伊達工二年組と先輩


「とうっ」びしゅっ

「!!」びっしょり

「はっはっはー!ちょろい、ちょろいぞ青根くん!そっちは私のジャージを着た偽物さあ!」

「Σ!!」


「あれ?こんなとこで何やってんすか」

「!」

「あ、二口くん。二口くんも007水遊びやる?」

「なんすかそのネーミング。あともう9月っすよ」

「暑かったから丁度いいかと」

「だいたいその水鉄砲はどこから持って来たんすか」

「部室の掃除してたら箱に仕舞ってあった。多分先代さんたちの」

「ああ…で、遊んでたんすか」

「そゆこと。はい、二口くんのはピンクね」

「なんで俺がピンクなんすか、せめて青いの下さいよ」

「青いのは青だけに青根くん専用なのです」

「…」こくり

「先輩のは?」

「水色!しかも水玉模様!どうだ可愛いだろう」じゃーん

「ああほんとっすね」投げやり

「だがしかし可愛いだけじゃないんだよ!とう!」びしゃっ

「あっ!?先輩不意打ちは無しっすよ!」ぐっしょり

「油断しているのが悪いのさ!わあっ!」ばしゃっ

「…!」きらん

「くっそう、青根くんやったな!」びしゅびしゅ

「俺を忘れちゃ困りますよー」びゅー

「うわわ、後ろからなんて卑怯な!青根くんガード!」ささっ

「Σ!?」

「いけっ青根くん!」びしゅっ

「うわっ、先輩こそ青根の影から狙撃なんて卑怯じゃないっすか」

「なんとでも言えば良いさ!」ばーん

「開き直りましたね、ならこれならどうですか」ひょい

「ホースだと!それはずるい!」

「は、なんとでも」

「鬼!悪魔!」

「…!」こくこく

「ははは、えーい」きゅきゅっ、ざばあああ

「わあああ」びっしゃり

「!」ぐっしゃり

「あっ青根くんのTシャツが程よく透けて腹筋が!」

「先輩もTシャツ透けてますよ」ざばー

「Σ!?」

「いやあああ!と!見せかけて実は下には水着を着ているのだ!残念だったな!」ばーん

「うわ本当だ、マジで水着着てる」ざばー

「…?」

「あ、このあと温水プール行こうかと思って」

「準備早すぎないっすか」

「別にいいじゃんか。でも、たとえ下に水着を着てても女子の白Tシャツにホースで水を掛け続ける光景が他の人の目にどう映るか考えた事はあるかな二口くん?」びっしゃー

「?」

「はい?」

「ほら、怒りの形相の鎌先が見てる」指差し

「え、」

「と見せかけてホース奪取!くらえ今までのお返しだ!」ざっばー

「うわ、ちょ、嘘っすか!」ぐっしゃり

「え?あながち嘘でもないよ」

「え」

指さした先に見えたのは、ダッシュでこちらに向かってくる鎌先の姿だった。


9月の水遊び
3人仲良くびしょ濡れ!

(またやろうねー)
(…、)こくり
(今度は見つからない様にやりましょ…)

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