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□及川さんと図書室にて
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※図書室で勉強中
「俺、悠チャン好き過ぎて結構本気で悠チャン監禁したくなってきた…」
「及川サン、邪魔だからそこどいて」
「悠チャン辛辣!及川さん悲しくて泣いちゃうよ?」
「どいて。図書室ではお静かに」
「俺と悠チャンしかいないよ?」
「尚更静かにしろ、いい加減その本棚の前からどいて。本取れない」
「はい…」
「…あれ、?」
「なに、どうしたの?」
「届かない…」
「これ?」とんとん
「え?あ、うん」
「はいどうぞ」ひょい
「ありがと…あれ?及川サン近くで見ると大きいね」
「え!?なにその今までしっかり見てなかったような言い方!こーんなに格好良い及川サンがいつも近くにいるってのに、見ないなんて勿体無いよ?」
「近すぎると見上げるのに首痛くなるし。しっかり見られたかったら30センチ縮んで」
「理不尽!はっ、これなら!?これならどう悠チャン!」どやっ
「うん、目線ピッタリだけど中腰ってきつくない?」
「悠チャンの為なら新手のトレーニングだと思って耐えてみせる!」
「そう。じゃあ課題片付けるかな」
「悠チャンのリアクションが薄い!及川サン悲しい!」
「ね、さっき私は何て言ったでしょうか」
「静かにしろ?」
「そう、前に座ってて良いからちょっと静かにして」
「やった!静かにしてる!」がたがた
「…」かりかり
「…」
「…」ぺら、かりかり
「ねー」
「んー?」かりかり
「真面目に悠チャン監禁しちゃダメ?」
「ダメ」ぺらり
「及川サン独り占めできるよ?」
「独り占めする方が監禁だと思うけどなー」かりかり
「あ、そっか。…あ、逆に悠チャンが俺を監禁する?喜んで監禁されるけど」
「いらない」
「そんなバッサリと否定しなくても!悠チャンは、何したら及川サンに監禁されてくれるの?」
「何言っても達成しそうで嫌なんだけど」
「教えてくれないと…こうだ!」ひょいっ
「ああノートが!しかもいきなり引っ張られたから字がとんでもなく曲がった!」
「あ、ゴメン…じゃなくて!ほら、何したら俺に監禁されてくれるか教えてくれないと返さないもんね!」
「えー…うー…じゃあね、私が一生生活に困らない金額を稼いで、私を不自由させない様に養うのは当然とするでしょ…?」
「それは勿論!俺、悠チャンの為なら喜んで馬車馬の如く働くよ!」
「それで、んー…万が一監禁されるなら、なんかこうスイートルームみたいな所が良い。夜景が綺麗で、部屋が広くて」
「バルコニーとか、ジャグジーとかあったり?」
「そうそう。それで、本とかゲームとか適度に飽きない様な物が欲しい」
「悠チャンってバレー部のマネだけど、結構本読むよね、ライトノベルから何か分厚いやつまで幅広く」
「あとは冷蔵庫に私の好物が常備されてると尚よし」
「俺、毎日ケーキとか果物とか、悠チャンの好物買って帰る!」
「それで週に1回は外出たい」
「いいね!…あれ?それだと監禁にならないよ?」
「水族館とか動物園行きたい…あ、話してたら行きたくなって来た。及川サン明後日の練習無い日って暇?一緒に水族館行かないー?」
「ひまひま!悠チャンからデートのお誘いなんて俺が断る訳ないでしょ!岩ちゃんと悠チャンへのプレゼント買いに行く予定だったけど無かった事にするネ!」
「そんな約束してたの」
「うん!まあ俺が無理やり約束って言っただけだけどね!」
「そんな所だと思ってたけど」
「じゃあ明後日の、9時位に迎えに行けばいい?」
「うん、そうしよ。イルカショー見たいし」
「オッケー!じゃあ早く課題終わらせて帰ろ!別れちゃうのはさみしいけど、明日悠チャン独り占め出来るならいける!」
「ああはい、ちょっと待っててねー」
及川サンと図書室にて
監禁したい及川サン
(ところで、なにメモしてるの?)
(さっき悠チャンが言ってた監禁されるなら叶えて欲しい項目?)
(ああ…(本気だこの人))
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彼は本気でやりそうだ。