〜尊いし眸〜

□惨章
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「眺めていても飽きねぇなぁ」

「そうだよなぁ……何て言うか…中性だけど…アレだよな…」

「男ばっかの、この伊達軍の中に華が来たっつーか
……どっちか分からないけど…全然…男臭くもねぇし…」

「あ、やっぱり?お前もそう思うか?」

「……女子なのでしょうか」
「男の子……でしょ、多分?」


『………………』


 朝日が上がり、現代で言えばもう六時〜辺りであろう
そんな朝の時間帯から看病と言う名のもと寝ている
聖の前で良い大人が揃いも揃って寝顔を眺めていた

 一部は離れて正座している大半が見た目ガラが悪い男共。


「………、…っ…!」
「あっ…目が覚めた…」

『!!?』


 そんな時に僕の目は運悪く覚めた…目の前にはリーゼント?
黒いマスクやら何やら…不良みたいな方達が見えるのは…

 リーゼントが圧倒的な存在感を示していて
これが……気の所為だと言うことには出来ません


「…………」

『……よ…予想以上…』
「…っ…ぅわぁぁああ…っ!?」
―――ガバッ…ドタドタドタ!!


 そんな方達を見て驚くのは僕だけでしょうか…否
普通は驚きますよね…柄にもなく叫んで布団から飛び起きまして
掛け毛布だけくるまってまでその場から逃げました

 思考は早く逃げろと言いました。

(…ど…どっかで見た)

 ホント誰、家に不良を入れたの…って…ぁ…
此処は家じゃなかった…知らない人が居る大きな屋敷だ

 広い廊下が何処までも続きそうな、果てが見えないような。


――ドタドタドタ……ボフッッ
「おっと…little bird お目覚めか?朝から
vigorじゃねぇか…そんなに動いて大丈夫かよ?」


 掛け毛布にくるまった物体として、余り前も見ずでいたから
誰にぶつかり見上げて見れば…確か昨晩、出会った……

―――政宗"様"は、やはり付けておこう、このお方と
隣には政宗様贔屓な方だった人こと、なんだか
敬称とか抜けたら睨みそうな小十郎さんが居る。

 二人して驚いた顔をしてるけど僕も、今もの凄く驚いてます。


「!…のっ…No vigor!リっ…リーゼンマスク!
マスクリーゼン不良オールバック!っ……ケホッ…ゲホッゴホッ!」
「Ha?だ、大丈夫か…?」

「馬鹿…落ち着かねぇか、政宗様が困っていらっしゃるだろう
…まだ病み上がりなのに無茶もしやがって…」


 自分でも何を言ってるかは理解不能…政宗様には
頭大丈夫かと言いた気に額に手を添えてくれて
…小十郎さんも呆れながらも背中をさすってくれながら
何とか、掛け毛布に包まり直して落ち着きは取り直した


「…す…すみません…起きたら、目の前にリーゼント…」

「はぁ……野郎共か……全く、アイツらも人騒がせだな」





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