×恋愛模様×

□×赤ちゃん×
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『フン…確に。そのような小さき命が何処で間違ったか…木偶の坊になりさがったがな』
「お前だってどうしてそんなに捻くれ曲がった性格になっちまったんだろうな」
皮肉たっぷりに言ってやった明日だが陽炎には悪意が無かった。上機嫌の内に出てしまった本音に憤慨し陽炎の後頭部を殴り付けた
「いってぇ〜!!マヂでいてぇよ」
『殴られる原因を作った貴様が悪い』
殴られた箇所を擦る陽炎にプイッと顔を背けた。
そんなアスの姿に小さく溜め息を吐くが直ぐに赤ん坊の事を思い出し笑顔を浮かべた。
『……我が子の事ならいざ知らず、他人の子を。私には理解出来ぬ』
呟かれた言葉にも陽炎には耳に入っていない
『…子供が好きか…?』
「あぁ、子供は真っ白で純粋だ。見ていて飽きねぇ」
年甲斐もなくキラキラと満面の笑みを浮かべる陽炎に微かに口元が綻び
陽炎の言っている意味が少しばかり理解出来た様な気分に陥る。陽炎自身真っ直ぐで汚れを知らない子供みたいなものだから…とは言わないで居てやろう
『では我等も子作りに励むとするか』
「は?」
そう返って来るとは考えもしなかったのか、すっとんきょうな声を上げた。
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