×恋愛模様×

□×キライ×
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身体の奥深くが締め付けられ何かが弾ける音が聞こえた。
『ッッ昔、昔って…。しつこいんだよアンタはさぁ!!俺だって思い出そうとしてるんだから!!』
いつもヘラヘラと機嫌を取る様な態度に我慢出来ず感情が高ぶりバンッと壁を殴ると部屋へと走りで鍵を閉めた。
扉の向こうで冥牙が何か言っている。
聞きたくなくて耳を塞ぎ布団に潜り込んだ。
暫くするとドアを叩く音は止み、その代わりに風蘭の泣く声が聞こえた。
きっと怒鳴り合う声に目を覚まして側に誰も居なかったからだろう。
バタバタと慌ただしく廊下を走る足音。
いつもそうだ。
好きだと言ったクセに俺はあの女よりも後回し

―――悔しい
――苛々するんだ
冥牙の顔を見ると

あんなヤツ大嫌いだ
大嫌いだ


本当は知ってる
大好き
愛してる
でも言わない
アンタが好きなのは俺じゃない。

俺は嘘を吐いた

本当は思い出したくなんかないんだ。
思い出したら俺は消えてしまうだろう?



アンタが好きなのは
俺じゃない




     -END-
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