×恋愛模様×

□×キライ×
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風蘭も嬉しそうに満面の笑みを浮かべ大きく頷くと冥牙の後を追いキッチンへと移った。
『…はぁ』
さっきまで二人が横になっていたソファーを見つめ溜め息が出た。

『毎日毎日良く飽きないな…バカみたい』
キッチンから二人の楽しそうな声が聞こえる。
吐息混じりに小さく呟くとまただ

――苛々する

その後いつも通り三人で夕飯を済ませ今、冥牙が風呂に入って居る。
只今の時刻1時過ぎ。
風蘭も一緒に入るとダダをこね大泣きされては困るので冥牙はいつも風蘭が寝静まった後に風呂に入る。
緑も普段ならとっくに寝てしまっている時間帯だが寝苦しくて先程目が覚め水でも飲もうとキッチンへとやって来たところだ。
「どうした?眠れないのか?」
水を飲み干し部屋へと戻ろうと廊下に出るとタオルを巻いた冥牙が洗面所から顔を覗かせこちらを伺っていた。
『…別に』
気分的に今は誰とも話す気にはなれず冥牙の顔を見ずに部屋へと足を進める緑。
「怖い夢でも見たか?」
『は?』
何処までバカにしたら気が済むんだと振り返り冥牙を睨み付ける。
「ぁ、否…お前、昔怖い夢見て良く泣きついて来てたから」
明らかに不機嫌な緑に困った様に眉を下げ笑みを浮かべる冥牙。

―――苛々する
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