短編

□災難
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ひび割れた窓から朝日が入る。



「…んっ」


起きてすぐ、顔を洗い毎朝続けている修練の為に六幻へと手を伸ばす……





「ない…?」



部屋を隅から隅まで探しても見当たらない。
昨日の記憶を引っ張り出そうと頭を抱える。


「確か昨日は…チッ …ラビか!」


すぐさま部屋を飛び出しラビとブックマンの部屋へと走る。

ブックマンは朝が早いと分かっている為、遠慮無く扉を勢い良く開けた。




「ラビッ!!」




教団全体に響き渡ったのではないかという程の大音響。


ビックリして飛び起き、その反動でベッドに頭をぶつけさすがのラビも思考停止中。



神田は構わずズカズカと部屋に入り胸倉を掴みあげた。



「てめぇ 俺の六幻どこにやりやがった!!」



ガクガクと体を揺すられ目を回しているラビに、興奮状態の神田は全く気付いていなく、容赦ない。




「…ユ・・ユウゥ〜〜ヤメレェ〜〜〜」




さすがに非難の声を上げる。


「言え!六幻をどこへやった!!」


やっと神田の動きも止まりそっと顔を上げると…



(こ、恐い…言わなきゃ殺られるさ!ι)


この時のラビは本気でそう思った。



「昨日ユウが寝てからちょ〜〜〜っと借りただけさι」

「どこへやったと聞いているんだ」


「ジェ…ジェリーに貸してくれって言われたから後でユウに返しといてって言って渡したんさ」



は?



何故ジェリーが使う必要があるんだ?



まさかジェリーの奴……六幻だと気付いて無い!!??










―ドゴッ―











無性にイライラしてきてラビを1発思いっ切り殴ると食堂へと向かった。


物凄い音がしたがとにかく六幻だとまた走り出した。



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