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□宮城先輩!
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朝‥ーー
桜木は近所のとある広場に来ていた。
先日行われた陵南高校との練習試合後、
帰り際に突然現れた、綾の恋人・牧。
その男の威圧感と幸せそうに笑う綾の横顔が忘れられず、あの日以来ずっと脳裏をよぎっていた。
ー すると‥‥
「…あ?なんだテメーは?」
桜木よりも、遥かに身長の低い男が立っていた。
「ぬ…?」
見ず知らずの人物に睨みつけられ、通常時ならば頭突きでも一発お見舞いするところなのだが、もはやそれどころでは無い彼は‥‥
「なんだ、何か訳アリなのか?」
ーーー
「そうか…そりゃあ辛いよな…
俺の名前は宮城リョータ。
よろしくな、花道!」
「リョータ君…キミはイイ奴だ…!!」
「俺の方が先輩なんだから、宮城先輩と呼べ!」
同じ悩みを抱えた者同士、二人はいつの間にか仲良くなっていたのだった。
ー そして、体育館にて。
「え…?先輩、退院されたんですか?」
「そうなの。そろそろ来るはずなんだけど…」
「「 ちゅーーす!! 」」
「天才バスケットマン・桜木登場!!」
突如、話題の人物が現れた。
「宮城…!!」
「リョータ!」
「…?」
「!」
「彩ちゃん‥♡
君のために戻って来たよ。」
「ハイハイ。相変わらずね。
でも本当に安心したわ。
おかえり、リョータ。」
彩子に熱烈なラブコールを送る宮城に、綾は
ふふっと笑った。
( 彩子さん、照れてるのかな?可愛い… )
「待っていたぞ、宮城。」
「ダンナ…ご心配をおかけしました。」
「いいぞいいぞ…!
これで湘北の力量も上がるし、インターハイ予選も難なく突破できるかも知れないぞ!
…な、春野!」
「ん…?」