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□彼女への想い
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その日の帰り道… 綾が一人で歩いていると。
「おーい!春野さん!」
「え?」
振り返ると、そこには
水戸に大楠、野間、高宮(通称 : 桜木軍団と言うらしい) の姿が。
「水戸くん達?皆そろってどうしたの…?」
水戸以外の男子とは数回話した程度でクラスも違うため、少し緊張気味な彼女。
「いや…ボディガードをお願いされたんでね。」
「ボディガード?
…あっ、ひょっとして桜木くんに頼まれたとか?」
「…ピンポーン!ご名答!
って事で、俺達がお姫様の護衛をするぜ。」
男達は何やら小さく呟く。
( 悪ぃ、本当は…違うんだけど、な。)
( よーへー、らしくもねーぜ。(ニヤニヤ) )
( うっせーぞ、おめぇら!とっとと帰れ! )
「?」
綾は首を傾げる。
「まっ、そーゆう事!」
「綾ちゃん、よろしくな。」
「俺の事もよろしく!」
「ふふっ。うん、こちらこそよろしくね!皆いい人達みたいで安心したよ。
じゃあお言葉に甘えて、
守ってもらっちゃおうかな…?」
「「…!! 」」
ニコッと微笑む彼女に、顔を真っ赤にする男達。
沈む夕陽を背に、隣で歩く綾をじっと見つめる水戸。
本気でこの女を守ってやる……そう思った。
( …やられた。)
( 綾ちゃん…あの洋平が、マジだ。)
( これは、波乱の予感…! )
桜木軍団は危機を感じたのだった。