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□赤木家。
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ーー‥夜、赤木家では、こんな会話がされていた。

「お兄ちゃん!桜木くんって本当にすごいのよ〜!」

元気良く話すこの女の子は、1年の赤木晴子。
似ても似つかないが、二人は兄妹なのである。

「…あのたわけが!!今思い出してもムカムカするわ!!」

以前、桜木が"玉入れ遊び"などとバスケットを侮辱した事に腹を立てた赤木。
ど素人相手に1on1での試合をしたのだが桜木がうっかり足を滑らせてしまい、その時に赤木のお尻が丸見えになってしまった。
…と言う、珍事件が発生した。

未だに赤木はそれを根に持っている様だ。

「…でね、屋上で桜木くんが流川くんを殴ってるのを見ちゃって、私の勘違いで桜木くんにひどい事言っちゃったの。
はぁ…許してもらえるかな…?」

「あいつは単純だからな、大丈夫だろ。」

「…流川くんの顔が血だらけになって心配になって話しかけたんだけど、私なんて全然眼中に無くて…
突然やって来た名前も知らない女の子が、強引に連れて行っちゃったの。その後はボーゼンとしちゃって……」

晴子は話を続ける。

「可愛いコだったなぁ…
流川くんの知り合いだったのかな?何か親しげだったもの。」

「ヤツに女子の知り合い…?
あまり詳しくは分からんが、何か分かったらすぐに教えてやるからな。

…流川の事、気になるんだろう?」

「うっ、うん…ありがと、お兄ちゃん。」

そう、中学の頃から晴子は流川に惚れている。
その気持ちが伝われば良いなと願う兄なのであった。
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