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□友達
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高校に入学して1か月ほど経った頃、綾はすっかり学校生活にも慣れ、新しい友達も出来ていた。


「綾〜っ、おはよう!」


「カナちゃん、おはよ!」


カナちゃんこと西東カナは、高校で初めて出来た女友達。綾の良き理解者でもある。
明るくて人懐っこい性格。
そんな彼女に綾は心を開いていた。

「もう入学してから1ヵ月弱かぁ。そろそろ入部届を提出する時期じゃない?
綾は何の部活に入るの?」


「そうだね、私はまだ悩み中かな… カナちゃんは?」


「私もまだまだ考え中って感じ。とりあえず、仮入部で色々お試し体験してから決めよっかな。」


「お試し?そっかぁ、それも良いね!」


「あれ?確か綾ってバスケ得意だって言ってたよね?
男子バスケ部のマネージャーとか、ピッタリなんじゃない?」


「マネージャー!?
いやいや、私なんかじゃ務まらないよ、きっと。迷惑かけちゃうだけだと思うよ。」


「そう?良いと思ったんだけどなぁ…

あ、そう言えばウチのクラスの流川くんがバスケ部に入部したんだって!
流川くん、めっちゃカッコいいよね〜。
綾はバスケ繋がりで仲良くなれるチャンスなんじゃない!?

羨ましい〜!いいな〜〜!!」


「そうなんだ。背も高いし、バスケ部に入って正解かもね。

でも、仲良くなれるチャンスって…

…私、他の学校に彼氏いるし……」


「そうだったの!?
キャーーー!!誰誰!?
綾ってめっちゃ素直で可愛いもんね、男が放っておかないだろうなって思ってたんだよね〜。」


「そ、そんな事無いって!
また今度…教えるね。だから許して?」


「やっぱり可愛いわ〜。」


ムギューっと綾を抱きしめるカナ。


「!?そっ、外の空気吸ってくるね!」


彼女の腕から抜け出し、教室を飛び出して屋上へと向かった綾。

‥‥すると、何者かの声が聞こえた。
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