続いてる夢

□聞こえたのは オマケ
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マルコの体温と心音がとっても気持ちいい。
私はマルコとドアに挟まれたまま、マルコにしばらく抱きついていた。

「おい。」

「ん?」

「寝てんじゃねぇよな?」

「寝てないよ〜。」
ぎゅっと抱き着いたままそう返事をすると、

「離せよい。」
と頭をつつかれた。

「やだ。」

「やだじゃねぇよい。」

「いいじゃん。気持ちいいんだから。確かに寝そうだけど。」
幸せだ。

「…よくねぇよい。」

「宴会に戻るの?」

「いや。この体勢じゃなんもできねぇよい。」

「何すんの?」
一体何をしたいのだろう?そう思って顔を上げると、そのまま肩をぐっと押されてドアに押し付けられた。

「なにっ?ん!んん…。」
顎を掴まれたかと思うと、そのまま視界が真っ暗になった。柔らかい唇が自分の唇に触れると、すぐに舌が割って入ってきた。
乱暴なのかと思えば、優しく唇を吸われる。優しいのかと思えば、そっと舐められて背中がしびれそうになる。気が付けば、Tシャツの中でマルコの手が私の腰のあたりを撫でていた。
やっと唇が離れたから、思わず大きく息継ぎをした瞬間、マルコが私の顔を覗き込んできた。マルコは私のTシャツを引っ張って整えると、手の甲で自分の口を拭った。そのしぐささえ色っぽい。

「場所、変えるよい。」

「え?」
すぐに私の手首を掴んで軽く引っ張ると、マルコはドアを開けて外に出た。

「マルコ?」
マルコの手はまだ私の手首を握ったまま。大股でどんどん歩いていくマルコに半分駆け足になりながらついていくと、マルコの部屋に引っ張り込まれた。ドアが閉まった瞬間、マルコがカチャリと鍵を閉めた。

「もう、我慢しねぇよい。」
マルコが私の腰を引き寄せる。再び唇をふさがれ、しばらくしてもう立っていられなくなるとマルコは私をベッドのうえに押し倒した。すかさず私のTシャツの中にマルコの手が滑り込む。

「あ!マ、マルコ?ちょっと待って!」

「あ?」
マルコは一応動きを止めたが、思いっきり不満そうに私を見下ろした。

「シャワー、浴びたい。」

「…。」
何だよ、その顔は。

「却下だい。」

「え?な、何でっ!」

「もう我慢しねぇって言っただろい。」

「ダメだよ!今日の敵襲で汗だくなんだから!」

「別に汗臭くねぇし、オレはかまわねぇよい。」

「ダメダメ!返り血とかも浴びてるし!私は構うの!」

「…。ちっ。」
面倒臭そうに舌打ちすると、マルコは私のTシャツを思いっきりたくし上げた。

「だ、だから、シャワー…「わかったよい。」」
マルコはそのままシャツを私の首から抜くと、背中に腕を回してブラのホックを外した。

「え?ちょ、ちょっと!マルコっ!」
今度は私のズボンのボタンをはずすと、ジッパーを下ろしてズボンを下着と一緒に足から抜き取った。私は慌てて体を起こすと、まだ肩にかかったままのブラごと、自分を抱きしめるように体を丸めて座り込んだ。
一方のマルコはそんな私に背を向けたまま自分の羽織っていたシャツを脱ぐと、そのままズボンと下着を下ろした。

「わ、わかったって言ったじゃん!」
目のやり場に困った上に、自分は素っ裸だから、ベッドの上で体を丸めたまま抗議をすると、そんな私を無視するようにマルコは私の腕を掴んで立ち上がらせた。

「マルコ!え?」
私を引っ張っていった先はマルコの部屋についているシャワールーム。隊長の部屋だけはこれがある。とは言え、一人用の小さなものだ。二人で入れば必然的に体が密着する。閉まるドアにやっと状況を理解してマルコを見上げると、仏頂面のマルコが見下ろしていた。

「不貞腐れないでよ。」

「不貞腐れてねぇよい。」
なんか、おかしかった。と、いうか、嬉しかった。まさか私相手にこんなに余裕のないマルコを見ることになるとは思いもしなかったから。そんなマルコの頬に手を添えて背伸びをすると、私から、マルコにそっと口づけた。そのまま首に腕を回して体を密着させるように抱き着いて見上げると、いつもは細い目を見開いた状態でマルコはなぜか固まっていた。

「マルコ…?」
不思議に思って名前を呼ぶと、はっと気が付いたようにマルコの視線が私の顔に定まる。そのままぐっと腰を引き寄せられたてさらに体が密着する。傷一つない、がっちりとした肌から直接マルコの体温が伝わる。それをもっとゆっくり堪能したいと思ったけど、すぐに私の体を撫で始めたマルコの手に、もうそこから先は「堪能」なんて生ぬるいことは言っていられなくなってしまった。
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