Harry Potter  ビル

□また、会う日まで
1ページ/2ページ




「――――――!!」
「――――!――――!」

クラルスは誰かの怒鳴り声で、意識を取り戻した。

『っん・・・』

ゆっくりと開いた目に見覚えのある天井がうつった。
顔を少し横に向けると、起き上がりチョコを食べているハリーとハーマイオニーが見えた。
その時、ハーマイオニーがクラルスのほうを見た。

ハマ「あ、お姉ちゃん!お姉ちゃんが、目を覚ましたわ!」

ハーマイオニーがクラルスの寝ているベットにまで駆け寄ってきてくれた。

『ここ、は?』

ハマ「ここは医務室よ、お姉ちゃん」

ハーマイオニーに支えられながら、クラルスはゆっくりと体を起こした。
まだ頭痛はするが、我慢できないほどではない。
擦りむいた腕や頬にはガーゼが貼られて治療がされていた。
クラルスが自分の体を確認しているとき、病室のドアが猛烈な勢いで開いた。

ファッジ・スネイプ先生・ダンブルドア校長がつかつかと中に入ってきた。
状況はわからないが、ダンブルドア校長だけが涼しい顔をしていた。
ファッジは怒っていて、スネイプ先生は逆上していた。

ス「白状しろ、ポッター!いったい何をした!」

ポ「スネイプ先生!場所をわきまえていただかないと!」

スネイプが吼え、マダム・ポンフリーが金切り声を上げた。

ファ「スネイプ、まぁ、無茶を言うな。
   ドアには鍵がかかっていた。いま見た通り・・・」

ス「こいつらが奴の逃亡に手を貸した!わかっているぞ!」

クラルスは、自分が寝ている間に事態が変わったのだろうと思った。
私たちには良い方向に。

『(怒鳴り声が、頭に響く・・・)』

大人たちの怒鳴り声が頭の中に反響した。
マダム・ポンフリーが顔を歪めたクラルスに気づき、体を摩ってくれた。

やがてスネイプ先生が病室を出ていくと、ダンブルドアとファッジも出ていった。
マダム・ポンフリーがドアのところに飛んでいき、鍵をかけて、事務室に入っていった。
病室の向こう端から、低い声が聞えた。ロンが目を覚ましたのだ。

ロ「ど、どうしちゃったんだろ?ハリー?
  僕たちはどうしてここにいるの?
  シリウスはどこだい?
  ルーピンは?何があったの?」

『私も、説明してほしいかな』

ハリーとハーマイオニーは顔を見合わせた。
ハリーはチョコを頬張り、ハーマイオニーが寝ている間のことを話してくれた。


次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ